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つぶやきコラム6:JBICさん、「住民との対話」とはどういう意味ですか?


2月上旬、オリッサ州森林セクター開発事業の現地住民から「私たちの懸念をJBICに伝えたい。ついてはJBICと対話の場を持ちたいが、なんとかならないか」との要請がありました。さっそく、JBICの広報室に連絡をとり、「JBICは住民との対話の準備がある」との返答を頂きました。その後、JBICの担当者と「2月下旬から3月初旬にかけ現地住民、JBIC、現地政府、そして日本のNGOの4者で話し合いを行いましょう」との調整をしました。私はこの連絡を受けて、「住民との対話の場を持つなんて、JBICも変わったんだなぁ」と期待を抱いていました。

しかし、私がJBIC担当者と話し合いの事前調整をしている間に、徐々に話がずれてきました。JBIC担当者は、「現地政府が日本のNGOとは面会するが、住民側と話し合うつもりはないと言っているので、JBICも住民側と会うことは出来ない」と言ってきたのです。現地政府が住民側と会わないのは、「日本のNGOの働きかけの結果、ようやく現地政府が住民との対話に応じた」と現地政府を批判している内容の議事録を作成したことが失礼だから、というのが理由のようです。

JBICは、そんな理不尽な現地政府の言い分を呑んで、「現地政府が会いたくないから」と理由付けて現地住民と会うことを拒んだのです。理不尽な態度の現地政府に対し、きちんと現地住民と話し合う必要性があると説明するのがJBICの役目ではないでしょうか?そもそも、JBICの担当者がオリッサ州に行く理由は「住民と対話する」ことだったはずです。

私がJBIC担当者に、「JBICは住民と対話する用意があると言ったはずだが、それは一体どうなったのか」と問い正すと、「では、日本のNGOが現地政府主催の会議に出席すれば、JBICも住民側主催の会議に出席しましょう」との交換条件を出してきました。つまり、日本のNGOが現地政府主催の会議に出席しなければ、JBICは現地住民と対話しないということです。

私は住民側と相談したところ、住民側は「JBICと話し合える機会があるのであれば会いたい」とのことだったので、結局、私が現地政府側主催の会議に出て、JBICが住民側主催の会議に出るという1日に2度似た内容の会議に出席するという不思議なことになりました。ところが、あれほど拒んでいた現地政府が、JBICといっしょに住民側主催の会議に来ました。おまけに住民側が具体的な返答をJBICに求めても、JBICは住民側主催の会議で「このプロジェクトは承認を得ていないので、JBICは何も話せない。質問があるのであれば、現地政府の方にしてください」と発言し、現地住民は激怒し、ほとんど対話にはなっていませんでした。

結局、2006年3月31日にこのプロジェクトはJBICにより融資承認されました。最初はJBICに対して淡い期待を抱いていたのですが、「JBICと現地住民との対話」がこのような結果に終わり非常に残念です。もし、このような対話で「住民側と十分対話の場を持った」とJBICや現地政府が言うのであれば、それは明らかに間違です。本当に住民の意向を汲んだプロジェクトになるのか、今回のJBICと現地政府の住民に対する態度を見る限り、かなり不安を感じます。

(わ)

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